死刑廃止を求める部会は、12月10日の「世界人権デー」にあたり、人権擁護と死刑執行停止を求め、下記の声明文を発表しました

法務大臣 齋藤 健 様

Prot.no.SC−JP-d22-01
2022年12月10日

日本カトリック正義と平和協議会
死刑廃止を求める部会
部会長 竹内修一神父

12月10日の「世界人権デー」にあたり 改めて人権擁護と死刑執行停止を求めます

私たち日本カトリック正義と平和協議会「死刑廃止を求める部会」は、本日12月10日の「世界人権デー(Human Rights Day)」にあたり、齋藤健法務大臣に対して、在任期間中に死刑の執行を決して命じることがないように強く要請いたします。
死刑の執行は、「生存権(生命権)」という、すべての人が生まれながらに有し、たとえ国家といえども決して侵すことのできない「基本的人権」に対する最大限の攻撃であり、いのちの尊厳の否定にほかなりません。死刑によって人を殺し、いのちを奪い、人権を侵害しておきながら、どのようにして「いのちを大切にしよう」、「人権を尊重しよう」と呼びかけることができるのでしょうか?
死刑に限らず、本来もっとも熱心に人権擁護に取り組むべき法務省管轄機関において、深刻な人権侵害行為が相次いでいることも大変憂慮しています。法務省(Ministry of Justice)の名に恥じないよう、正義(Justice)をしっかりと実現してください。そのために、誰よりも法務大臣が率先して人権を尊重する姿勢を示してください。
いみじくも今年の第74回「人権週間」に法務省自らが掲げているように、人権問題は決して「誰か」のことではなく、齋藤法相、あなたの問題なのです。とりわけ死刑制度に関しては、死刑執行を命じて人権を侵害するのか、それともあくまでも人権保障を貫くのか、あなたの姿勢がまさに問われています。
私たちは、人権の尊さを世界中が確認するこの日に改めて訴えます。死刑を執行しないでください。すべての人の人権を尊重し、すべてのいのちを守ってください。

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