Prot. JP 22-13
2022年10月10日
内閣総理大臣 岸田 文雄 様
法務大臣   葉梨 康弘 様
外務大臣    林  芳正 様
10月10日の「世界死刑廃止デー」にあたり死刑廃止を求めます
私たち日本カトリック正義と平和協議会は、本日10月10日の第20回「世界死刑廃止デー(World Day Against the Death Penalty)」にあたり、葉梨康弘法務大臣に対して、在任期間中に死刑の執行を決して命じることがないように要請いたします。また、日本国政府に対して、死刑執行を直ちに停止し、1989年に国連で採択された「死刑廃止国際条約(自由権規約第二選択議定書)」の批准に向けた具体的かつ最大限の行動をとるよう強く要請いたします。
生命の神聖さと平和の尊さをイエス・キリストから学んだカトリック教会は、戦争と死刑に強く反対しています。どちらも、国家による、殺人という究極の暴力を用いた問題解決のための手段ですが、そうした暴力的な方法によっては、真の正義も平和も決して実現することはないからです。正義と平和は、ただひたすら、対話と非暴力によって目指されなければなりません。平和憲法を尊重し、民主主義を重んじる日本のカトリック教会も、平和を脅かし戦争へと繋がりかねないあらゆる企てと、非人道的で残虐な刑罰である死刑に断固反対いたします。
ローマ教皇フランシスコは、この9月、祈りの世界ネットワークを通じて、すべての善意ある人々に対して、人間の尊厳を侵害している死刑制度が世界のすべての国で法的に廃止されるために祈り行動するよう呼びかけました。すでに世界の多くの国で死刑が廃止・停止されている中、日本では未だに死刑が執行され続けています。その日本のカトリック教会として、私たちは教皇の呼びかけをしっかりと受け止め、教皇と全世界からの祈りに声を合わせて、力強く訴えます。
死刑を廃止してください!
死刑を廃止して、すべてのいのちを守ってください!
死刑を廃止して、あまねく正義を実現してください!
死刑を廃止して、あくまでも平和を希求してください!
日本カトリック正義と平和協議会
会長 ウェイン・バーント司教
担当司教 エドガル・ガクタン
正義と平和協議会一同