1985年7月12日
外国人登録法の改正を求める要請書

内閣総理大臣 中曽根康弘様
法務大臣 嶋崎均様

日本カトリック司教協議会の中で、社会の問題に関する事柄を担当する社会司教委員会は、すでに、昨年の春(1984年2月28日)に、中曽根康弘内閣総理大臣、住栄作法務大臣(当時)、田川誠一自治大臣(当時)の三大臣に宛てて、外国人登録手続の簡素化と外国人登録証常時携帯規定の廃止を要望する建議書を提出いたしました。
それに対して、なんらのご回答もいただけませんでしたが、これがカトリック司教のみならずカトリックを奉ずる信徒たちの願いでもあることを明らかにするための署名を添え、改めて下記のことを強く要望いたします。

1人権を侵害し、人格を無視した指紋押捺制度を廃止すること。
2登録証を常時携帯することを義務づけた制度を廃止すること。
3指紋押捺拒否者にたいする過重な罰則を、「戸籍法」「住民基本台帳法」なみの過料に改めること。
4指紋押捺拒否者にたいする告発を自治体に強要しないこと。
5指紋押捺拒否者にたいし、再入国不許可等の報復措置をしないこと。
以上

日本カトリック司教協議会 社会司教委員会
委員長 白柳誠一