1991年1月31日

湾岸戦争による避難民をロイヤル・ヨルダン航空機で移送するお願い

政府は、国際移住機構(IOM)からの要請を受け、湾岸戦争の機牲者である避難民の移送のために自衛隊機の派避をご決定になりましたが、私どもは、政府がIOM の要請にこたえるためには、移送機として、ロイヤル・ヨルダン航空のアンマン – カイロ便をご使用になることが、より平和的、より安全、より安価であると判断し、とりあえず私どもの資金で第1 便をロイヤル・ヨルダン航空会社にチャーターいたしました。すでに同航空日本総代理店は、本社とし連絡し、現地時間2月9日13時30分アンマン発 RJ503便の準備ができたとの回答を得ております。このチャーター機を政府に提供いたしますので、IOMの要請にこたえる移送手段としてお使いくださるようお願いいたします。私どもは、広く他の宗教教団や市民に協力を呼びかけ、出来るかぎり第2便以降のチャーターを続け、政府に提供していくつもりです。
と同時に、私どもは、政府が、自衛隊機の派遣ではなく、政府の責任において、このような平和的な手段を採用され、現憲法の平和の理念を内外に示されますよう切望いたします。

日本カトリック司教協議会
会長 白柳誠一