2005年10月31日

内閣総理大臣 小泉純一郎 様
防衛庁長官  額賀福志郎 様

日本カトリック正義と平和協議会
会長 松浦悟郎

辺野古崎への新基地移転計画に抗議し撤回を要求する

2005年10月26日に日米両政府は、普天間基地移転について、辺野古崎にあるキャンプシュワブの兵舎から大浦湾海上にかけて、ヘリポートをつくることで合意したと報道されました。

この合意は、在日米軍再編の一環として沖縄県を米軍の支配下におき、継続利用を強固していこうとする意図であり、沖縄県民の安全と意向をないがしろにするものです。またこの地域は珊瑚礁や魚介類、ジュゴンの生息する地域でもあり、生態系、生息に影響を与えるのは必須であります。政府間での辺野古崎への移転合意は、沖縄県民にはあらためて「植民地化された沖縄県」の思いが強くなったのではないでしょうか。このことは、同時に日本が同じ立場に置かれていることを意味します。1996年SACOで合意された普天間基地の返還は結局のところ、最初に辺野古ありき、沖縄県ありきで、沖縄県民のこれまでの苦しみ、意向を全く考えていません。こういった安全の無視、環境破壊、そして何よりも、県民の意志を踏みにじった行為は新たなる怒りを招くのは当然ではないでしょうか。
さらに日本政府は、予定海域の埋め立て許可権限を沖縄県知事から取り上げ、特別措置法によって実行しようとしています。米軍用地強制使用と同じ強権的発想は、到底許されるものではありません。このような特措法がとおれば、全ての許認可についてはその権限を政府が握り、地元の意向を省みずに強制執行することを可能にさせてしまいます。

今回の移転計画は、米軍再編中間報告にある合意内容に基づくものですが、ここには移転計画のみならず、基地の共同使用、共同訓練、さらには日本有事や周辺事態では「切れ目のない支援」を約束するなど、自衛隊が米国の世界戦略に完全に組み込まれていくこと示しています。しかし、今や世界が注目する憲法九条の精神とその使命は、それとは全く異なるものです。むしろ、沖縄に一方的に押しつけてきた基地を無くしていく努力、そして日本が軍事面での米国協力に距離をおき、世界の軍拡傾向に歯止めをかけるよう努力することこそ重要な役割ではないでしょうか。
戦争の残虐さと悲しみをもっとも深く体験している沖縄にいつまで基地を押しつけるのでしょうか。いつまで、私たちの国を戦争遂行の拠点にしておくのでしょうか。

私たちは、辺野古崎沖への基地移転計画を撤回することを要求するとともに、その背景にある日米軍事同盟を強化する中間報告の内容を撤回し、平和憲法の精神に従って再検討することを強く求めます。
以上